近年ではサービス残業が当たり前だったり労働時間が長かったりというブラックバイト問題が増加しています。
ただでさえフルタイムで働くフリーターは就職活動しにくいのに、さらにサービス残業をしていたらいつまで経っても就職活動を進められません。
そもそも、なぜブラックバイトが増えているのでしょうか?
アルバイト人員の奪い合いが激化した
現在は、2012年に始まったアベノミクス効果によって景気が良くなっています。
スターバックスやユニクロ、グルメ杵屋、IKEAなどでは正社員化を推進しており、正社員化していない企業でも仕事のできるアルバイト社員の待遇をよくして囲い込みを行っています。
さらに、地域別最低賃金も2016年10月より全ての県で700円を超えるなど、どの企業も法的に人件費を高くせざるをえなくなりました。
このようにアルバイトの環境は年々良くなっていますが、各企業でアルバイトの奪い合いが激化しているのです。
外食・小売業にとって最も大切なのはアルバイト
外食産業や小売業では、お店を回しているのは正社員ではなくアルバイトです。
人件費を安く抑えなければ利益を出せない外食産業や小売業では、アルバイト不足は企業にとって死活問題です。
ワンオペが社会問題となった牛丼チェーンでは、アルバイト不足から閉店を余儀なくされたのは記憶に新しいところです。アルバイト不足は営業停止の危機に直結してしまうからこそ、世の中の店長やマネージャーはアルバイトが辞めようとすると必死に引き止めるわけです。
店長は脅して引き止める
ブラックバイトの肝となるのが辞めようとした時の店長の反応です。
「ここを辞めたらどこでも働けないよ」
「あなたが辞めたらこの店はどうなる?責任はないの?」
「まだ半年も働いてないのだから辞めるなんて認められない」
店長は辞めたくても辞めさせないように誘導してきます。特に多く使われるのが『責任』という単語です。ブラック企業にとっては、真面目で責任感のある方こそ格好の的なのです。
外食や小売では、アルバイトを脅して辞めさせない店長もブラック企業の被害にあっている一人です。アルバイトが辞めたら、その穴埋めは店長自身がしなければなりません。だからこそ必死に引き止めるのです。
人員の確保なんて本来は企業が背負うべき責任ですが、それを正社員やアルバイトに背負わせているのがブラック企業なのです。
ブラックバイトから抜け出すには
もしもブラックバイトに当たってしまったら、退職の意思を伝えてそのまま辞めてしまいましょう。
フリーターは労働法によって守られているのですから、店長から無理な理屈を言わたからといって辞められないわけがありません。
サービス残業をさせているブラック企業が労働者に「責任はないの?」と言ったところで、そもそもブラック企業が責任を守っていないのです。
場合によってはバックレてしまってもよいでしょう。だって相手が反社会的な行為をしているのですから、こちらもまともに付き合ってあげる必要はありません。
ブラックバイトで消耗しているフリーターの方へ
フルタイムで働くフリーターが正社員と同様の仕事内容をしていることは珍しくありません。しかも、現在の慢性的な人員不足によって、多くの企業がアルバイトの正社員化を推し進めているのです。
仕事内容は同じなのに給与や待遇が低いのなら、正社員として他の会社に就職した方が良いのではありませんか?