色々考えた上で大学中退という選択をしたけれど、フリーターになって正社員就職から遠ざかっているという方は少なくありません。
文部科学省は大学を中退する学生の割合を約2.7%と発表しており、その半数は一貫して非正規雇用です。一度正社員としての就職から遠ざかるとなかなか難しいですよね。
中退して間もないうちはまだ若いですから需要は沢山ありますが、年齢が高くなればなるほど正社員としての就職は困難になります。
大学中退後は『とりあえずフリーター』ではなく、すぐに正社員で就職するのがベストです。何年かフリーター生活をしているのであっても、早めに就職活動を始めて、正社員のキャリアを作っておくべきでしょう。
しかし、『就職活動を急ぐあまりにブラック企業に入社してしまった』なんてことだけは避けなければなりません。
この記事では、大学中退した人がブラック企業を避けて就職する方法について紹介しています。
大学中退した人が仕事探しに使う5つの方法
大学中退者が就職活動する場合は企業の中途採用枠へ応募することになります。
そのため、学歴不問か高卒という採用条件の会社を目指して既卒(大学卒業後に就職せずフリーターになった人のこと)や一般の転職希望者と戦うことになります。
大学中退したフリーターが正社員の仕事を探す場合、主な方法は以下の5つです。
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- ハローワーク
- 転職サイト
- 紹介予定派遣
- 人材紹介会社(転職エージェント)
- アルバイト先の正社員登用制度
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最も一般的なのがハローワークですが、大学中退した方は特にブラック企業に就職してしまう可能性が高いので注意しなければいけません。
※たとえ正社員になったとしても、すぐにフリーターへ逆戻りしてしまう可能性があります。
大学中退者の就職活動で大変なこと
一般求職者と比べて、大学中退から就職活動する方が最も大変なのは『就職活動のすべてを一人でこなさなければならない』ということです。
右も左もわからずに一人だけで就職活動するのは大変です。
新卒で就職した経験がある方なら大学や高校のキャリアセンターがありますが、大学中退者が相談できる相手はハローワークか身内くらいしかいません。
就職活動に時間がかかって、年齢が高くなればなるほど正社員になりにくくなってしまいます。
転職に関して何の知識もない親や友人から的外れなアドバイスを受けることも多いでしょう。「選んでるから就職できないんじゃないか?」と言われて消耗することもあると思います。
「どこでも良いから就職する」
こう思って就職したのが誰でも採用するようなブラック企業で、体を壊してすぐにフリーターに逆戻りという方は決して少なくありません。
そしてフリーター生活が長引き、更に正社員になりにくくなってしまう・・・そんなケースは多々あります。
ブラック企業に就職しないために人材紹介会社を使って欲しい
大学中退してもブラック企業を避けて就職することはできます。そのためには人材紹介会社を活用してみてください。
人材紹介会社はブラック企業を紹介することはありませんし、キャリアカウンセラーも的外れなアドバイスをすることはありません。
なぜなら、企業と求職者の双方にとって満足の行くマッチングをさせることで運営されているからです。人材紹介会社は、あなたが正社員として長く働ける環境を紹介することにインセンティブがあります。
ということで、大学中退した方におすすめの人材紹介会社を紹介します。
大学中退した人におすすめのエージェント
就職Shop
就職Shopはリクルートが運営するフリーター向けのエージェントです。
書類選考なしで面接へすすめるため、履歴書対策に悩まされる心配もありません。学歴や資格ではなく、人柄や意欲を評価する企業を紹介してくれます。
事務や企画、技術系の職種など、幅広い職種の求人があります。(営業は全体の約4割です)
利用者の4人に3人が正社員未経験なので、大学中退から正社員を目指す人に最も利用してほしいエージェントです。
JAIC(ジェイック)
20代フリーターを専門としている人材紹介会社の中でも、営業の仕事を中心に紹介しているのがジェイックです。
中退の経歴がある人に対して豊富なノウハウがあり、大学中退者支援プログラム「セカンドカレッジ」は、求人企業の担当者から高い評価を受けています。
『経歴が気になって、自信を持って就活できない』という方は無料説明会だけでも行ってみる価値があるでしょう。
ハタラクティブ
利用する人の9割が20代、そのうち半数は正社員経験なしという20代フリーター専門の人材紹介会社です。大学中退者を就職させた実績も多数あります。
ハタラクティブが紹介している案件は1,000件以上ありますが、全てが未経験OKで正社員の求人のみです。そのうち約3割が営業で、事務職や広報、ITエンジニアなどがあります。営業以外の職種を検討している人におすすめです。
唯一の欠点は東京都内のオフィスへ訪問できる方のみが対象ということです。紹介される求人も都内の企業のみですが、利用できるなら一度は相談してみることをお勧めします。
ハタラクティブ公式サイトでは大学中退から就職した方の体験談も掲載されています。
ウズキャリ(UZUZ既卒)
キャリアコンサルタント全員が元既卒or元第二新卒というウズキャリは、他社よりも時間をかけた就活サポートが特徴です。
初回のキャリアカウンセリングに2時間ほどかけてくれるので、あなたのアピールポイントが見つかりやすいです。
「若手社員の離職率」「残業時間の慢性的な長さ」などの独自の基準でブラック企業を排除しています。
いい就職.com
いい就職.comは日本で初めて既卒者や第二新卒者に特化したエージェントです。就職個別相談はもちろん、自己アピールセミナー・ビジネスマナーセミナーなどを無料で受講することができます。
『未経験者(or社会人経験無し)でも積極的に採用したい』と思っている企業の求人を沢山抱えており、少数採用や内定辞退による欠員補充など、一般的な就職サイトに掲載されない非公開求人が見つかります。
人材紹介会社がブラック企業と取引しない理由
人材紹介会社がブラック企業と取引しない一番の理由は、長く事業を続けていくためです。
現在はネット社会ですから、ブラック色の強い企業を紹介している就職支援サービスはあっという間に悪評が広がってしまいます。
ブラックが多いという評判のある代表例がハローワークです。ハローワークでの求人は原則として企業が出したものはすべて受け付けなければなりません。
(2016年からブラックな求人は受理しないような制度ができました。一歩前進したものの、努力義務が中心のザル法のため、現状はあまり変わっていません。)
公的機関であるハローワークは悪評が多くてもそんなに問題ありませんが、民間企業なら別です。
民間の就職支援サービスは悪評が広がると事業が上手くいきません。一度ネットに悪評が広がるとあっという間に倒産してしまう可能性があるのです。
正社員登用制度はお勧めできない
気を付けて欲しいのは『正社員登用制度でアルバイトから正社員を目指す』というタイプです。
正社員登用の制度はあれど実績がないという職場が多く、あまり現実的ではないのでお勧めできません。
関連記事:正社員登用制度で注意すべきことは何?紹介予定派遣との比較も
面接・履歴書について
よくある悩みが『書類選考で落とされて面接へ行けない』ということですね。
履歴書の段階で「大学中退」と記入した時点で第一印象は良くないため、面接にたどり着くまでが大変というわけです。
勘違いしないで欲しいのですが「学業を途中放棄した人間=だらしない」という安直な印象を持つ人は滅多にいません。
『大学を卒業した人間』と『大学を中退した人間』の能力に大差がないことなんて分かっています。採用担当者もアホではありません。むしろ、面接官のなかにも『大学は卒業したけど奨学金の返済が大変だから行かなければ良かった』と思っている人だっています。
中退理由の書き方
就職活動における最初の難関が履歴書に中退理由を書くかどうかです。これに関しては、書ける範囲で中退理由を簡潔に書きましょう。
「体調不良により」「家庭の事情により」で構いません。「そもそも大学へ行きたくて行ったわけではない」「カリキュラムに興味が持てなかった」などは要注意ですが、過去を見直して反省すべき点があれば問題ありません。
自己PRについて
自己PRを考えてみても浮かんでくるのはどうしてもネガティブなことばかりという方が多いです。
どうしても履歴書の中に大学中退というマイナスポイントがありますから、それに引っ張られてしまうケースですね。
こうなった時には、フリーター期間に身に着けたスキルを考えてみましょう。
面接や履歴書で求められる志望動機や自己PRについて、採用担当者は動機の中身そのものを知りたいのではありません。知りたいのはあなたの本気度や最低限のマナーです。そのため減点法という感じの評価になります。
採用後にどのような仕事で貴方が役に立てるかを伝えてください。ネガティブな過去をポジティブな将来に繋げて、前向きな姿勢をアピールするように心がけましょう。
大学中退から就職したわたしの体験談
これを書いているわたしも大学中退後にフリーターを経験してから就職しました。5年間のフリーター経験を経て不動産仲介会社へと就職したのが27歳の時です。
多くの方同様、20代後半での就職活動は結構苦労しました。大学中退後に「とりあえずフリーター」をすると正社員への道は本当に厳しくなりますから、出来る限り早く正社員を目指すべきです。
今になれば「ああすれば良かった、こうすれば良かった」という考えがありますが、当時は『自分自身が何をすれば良いか分かっていない。しかも、分かってないことすら分かっていない』という状態でした。
自分自身に自信もなく、消極的な気持ちで面接へ向かったことだってあります。
その後に転職業界へと身を置いてわかったのは、私のような経験をしている方が少なくないということです。
悩んでいる人に知ってほしいアドバイスを一つだけ
大学中退からの就職で悩んでいる方に一つだけアドバイスをすると、中退後にフリーターを続けているからといって消極的な気持ちになる必要はないということです。
あなたは自分の道を自分で切り開こうとしています。どうすれば就職に有利なのか自分で考えているからこそ、このサイトにたどり着いたのでしょう。
周囲の目は厳しいと思います。同居している両親ですら就職活動の邪魔をしてくるかもしれません。その結果として消極的になり自信をなくしてしまった方を何人も知っています。
無責任で身勝手な外野のアドバイスなんて話半分に聞いておけば良いのです。
そこで戦ってるあなたは全く違う景色を見てるんだから。
あなたの将来について一番深く考えてるのはあなた自身で、幸いにも責任は全部あなた自身でとれるのです。
あなた自身が納得できる良い就職先を見つけてください。
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